2018年05月31日

書籍企画・「酸素にまつわるエトセトラ」の質問25

Q:訪問看護です。COPD(O2 3Lカニューレ)、前立腺肥大症(自己導尿2回/日)の利用者です。Spo2 97%程でも呼吸困難が出現したり、Spo2 94〜95%でも呼吸苦を訴えられないこともあります。その因果関係を教えて下さい。また、頻脈であり、常に100〜110前後あります。本人はずっと前からだと言われます。COPDと頻脈の関係性はあるのでしょうか。時々下肢の浮腫も出現します。体で何が起きているのか分からないので教えて下さい。

A:「呼吸困難」は、本人の「これくらいでちゃんと呼吸できているつもり」と、「実際の状態」の解離によって生じます。呼吸に際して本人が思っている以上に努力が必要であると、呼吸が「困難である」と認識されやすい、と理解して頂くといいかもしれません。

わかりやすいのは低酸素による呼吸困難ですが、これは低酸素→組織がもっと酸素をくれという→呼吸数を増やし、一回換気量を増やし(努力して呼吸)→その努力を感知→呼吸困難感、という説明が理解しやすいでしょう。

COPDですとそれ以外に、閉塞性障害→吸気、呼気の抵抗感から呼吸困難感を自覚、ということもあります。他の疾患でも、低酸素以外の機序で呼吸困難が起こることは多々経験されます。SpO2だけが呼吸困難の原因ではないことは、是非知っておいて頂きたいと思います。

COPDと頻脈の関係はいろいろなことが想定されます。思い当たる?ことがたくさんある、ということですね。例えば低酸素があれば、それだけでも頻脈となりますし、COPDでよく使われるLABAの副作用で頻脈(動悸)があります。また、COPDに右心不全を合併しやすいことも知られています。浮腫の存在からは、右心不全がありそうですね。


Q:肺炎が軽快した患者さんの呼吸音が聴取しずらく、息が苦しいと訴えてきます。外見上、特に変わった様子はなく、SpO2も95%以上あります。何が考えられますか?

A:両側の呼吸音減弱があるのでしたら、COPDが元々ある患者さんで、肺炎を契機に増悪し、これまで隠れていた症状が顕在化した、とかでしょうか。そういう事例は山ほど経験しています。喫煙歴の確認と胸部単純X線写真、肺機能検査を是非お願いしたいと思います。

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posted by 長尾大志 at 15:43 | Comment(0) | ナースのための呼吸器道場

2018年05月30日

VR(Virtual Respirology)「チーム医療」@洛和会音羽病院 2018年2月3日(土)動画を編集

今日は少し時間があったので、かねてからの懸案であった、動画編集に挑戦しました。

2018年2月3日(土)に開催された、VR(Virtual Respirology)「チーム医療」@洛和会音羽病院。大変盛り上がり、学びの多い会であったわけですが、その第2弾の開催が決定しました。

日 時:平成30年7月14日(土曜日)16:30〜18:00
場 所:洛和会音羽病院 本館C棟1階 講義室
参加費:無料
詳細はこちら↓↓↓
http://otomarukun.seesaa.net/article/459597364.html

で、前回の様子を収めた動画を頂いたのですが、なにせ長いので、編集していたわけです。あまりソフトを使いこなせず、素人感丸出しではありますが、よろしければご覧ください。
https://youtu.be/_rIt4xUQgQk
チームでのご参加、個人での参加、いずれも大歓迎です。

で、その後はアンプロフェッショナル学生に係る対応策に関するFD・SD研修会、京都大学大学院医学研究科 医学教育・国際化推進センター 錦織 宏 准教授によります、「武士道とプロフェッショナリズムと等価交換モデル」と題したお話を拝聴しました。アンプロ(このままだと患者さんの前に出せない学生さん、的な)に大学は何が出来るのか、この問題はかなりいろいろな意味で、とにかく難しいです。難しすぎて記事の更新が滞ってしまいました。

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posted by 長尾大志 at 19:12 | Comment(0) | 活動報告

2018年05月29日

書籍企画・「酸素にまつわるエトセトラ」の質問23・SpO2、動脈血ガス分析2

Q:血液ガスの報告、どの順番で報告したらいいですか。結果を電話報告する時に、どう伝える方がいいのか、順番があれば教えて下さい。

A:ドクターが血液ガスを採るとき、一体何を見たいのか?というと、何はなくともpHだと思うのですね。なぜかというと、pHが動いている、すなわちpH<7.350(アシデミア)、pH>7.450(アルカレミア)であれば、直ちに生命維持のために「何か」をしなくてはならない。

何かしなくてはならないのか、しなくてもいいのか、それを判断するのがpHですから、血ガスを採った医師がまず確認したいのは、pHだろうと思われます。少なくとも私はそうです。

もちろん、PaCO2も、HCO3-も、pHが動いている理由を知るためには必要な項目です。でもpHが正常範囲であれば、例えば呼吸性アシドーシスがあっても、

ですから、まずpHを報告頂き、次にその理由となるPaCO2、HCO3-、そしてPaO2、あとBE…という感じで報告頂くのが一つ。

もしくは、人工呼吸装着中など、呼吸状態が問題になるときには、まずpH、次にPaCO2とPaO2、そしてHCO3-とBE…という感じで報告頂ければいいのではないでしょうか。


Q:酸素解離曲線において、体温上昇で右方シフトしますが、実際は体温1℃上昇でSpO2はどのくらい変化するのでしょうか?

A:1℃あたりどの程度SpO2が変化するのか、いくつか調べてみましたが具体的な記載を見つけることが出来ませんでした。実はスゴくややこしい式を見つけたのですが、計算が…(汗)。37℃付近ではそれほど大きくは変わらなさそうではありますが…。ご存じの方、是非ご教示のほどお願いします!

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posted by 長尾大志 at 18:59 | Comment(3) | ナースのための呼吸器道場

2018年05月28日

書籍企画・「酸素にまつわるエトセトラ」の質問22・SpO2、動脈血ガス分析1

Q:酸素投与開始後、どのくらい投与してSpO2が上がらないと判断したらよいですか?

A:通常は酸素投与開始後、あるいは酸素流量変更後、20〜30分経過してから血ガスを採ることになっています。そのぐらい経過したらガスが安定している、というのです。SpO2 自体は割と速やかに上がってきますが、「上がらない」という判断をどのタイミングでするかは微妙な問題です。20〜30分経過しても上がってこなければ、そう判断されてもいいと思いますが…。


Q:血ガスについて。よくBEやアニオンギャップについて記載されていますが、看護師でもやはり理解しておいた方が良いですか?また、Drが呼吸器設定変更後に「30分後に血ガスとっといて」と言います。30分の根拠って何ですか?

A:もちろん看護師さんでも理解しておいて頂きたいですし、そのためにブログを書いているのです!なんとかわかりやすく書いているつもりですので、是非ご理解いただきますようお願い申し上げます。30分、の根拠は上の通りです。

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posted by 長尾大志 at 17:57 | Comment(0) | ナースのための呼吸器道場

2018年05月27日

メディカ出版 看護師セミナー「急性期・術後の呼吸器ケア」神戸会場

昨日は朝から夕方まで、メディカ出版看護師セミナー「急性期・術後の呼吸器ケア」@神戸 でした。

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5年前からこれまで、何度も同じテーマでやらせていただいているセミナーではありますが、思えば当初のものとはすっかり変わってしまっております。毎度終了後「こう変えれば…」というアイデアを取り入れて、ほとんど同じスライドは残っていないかもしれません…。

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今回は構成を変え、最後に症例をじっくりと、現場の順番通りに見ていきながら、復習をしていただく…という感じにしたのですが、症例のところでの問いでは、ほぼほぼ全員の方が正解していただいていて、なかなかやっていて手応えを感じました。あとで頂く感想で、「ついて行けなかった」「進行が早かった」というご意見を頂くのは切ないので…まあ、「物足りなかった」というご意見も切ないのですが…私の役目としては、やはり、皆さんにしっかりとご理解頂くこと、だと思うので、またご感想を拝読したいです。

6月16日には東京で、同内容のセミナーを行います。
https://www.medica.co.jp/seminar/detail/131
ご参加予定の皆さん、よろしくお願いいたします。

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神戸といえばタピオカドリンク…??

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posted by 長尾大志 at 20:47 | Comment(0) | 活動報告

2018年05月26日

彦根でお話!

先日木曜日に、彦根に行って参りました。そうです。ひこ○ゃんの。

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咳のお話をさせていただきました。タイトルは「 検査が出来ない!?現場で役立つ咳診療レシピ〜気管支喘息をはじめとして〜 」。

覚えておられるでしょうか。少し前に出た、「検査ができない!?専門医がいない!?現場で役立つ呼吸器診療レシピ」という書籍を。こんな表紙でした。

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この本の1章で、咳の鑑別を取り上げておりますが、その内容の一部を取り上げてご紹介しました。参加されていたのは主に開業医の先生方でしたので、検査にも制約があるかなあ、ということで、主に病歴から鑑別する流れをご紹介しました。先生方のお役に立てば幸いです。

橋本先生、月野先生はじめ参加されていた先生方、どうもありがとうございました!

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posted by 長尾大志 at 23:33 | Comment(0) | 活動報告

2018年05月25日

書籍企画・「酸素にまつわるエトセトラ」の質問21・マスクと鼻カニューラ

Q:ハイフローセラピー導入前、リザーバーマスク10Lよりもカニューラ10Lにする方が明らかに酸素化が良かったのですが、そのメカニズムを教えて下さい。

A:そもそも経鼻カニューラで酸素投与をするときに、5L/分以上の流量で流すということは推奨されていません。鼻粘膜損傷、鼻出血、患者さんの不快感につながります。

その上で、あえて疑問にお答えする形で考えますと、リザーバーマスクよりも鼻カニューラの方が、細いチューブのまま鼻腔に入りますから、流速が早いと思われます。どっちにしても「低流量」システムではあるのですが、その中では比較的鼻カニューレの方が高い流量なのかなあと。それでFIO2の低下(大気の混入)が少ないのではないでしょうか。しかし!繰り返しますが、決して真似しないでください。


Q:口呼吸の人に2LのO2を流したい時は、マスク?カニューラ?
Q:口呼吸の患者さんで鼻カニューラを口にくわえてもらうとSpO2が良くなってくる人がいますが、これでよいのでしょうか。

A:口呼吸のご質問、よく頂きます。鼻カニューラを装着した状態で口呼吸をすると、当然鼻呼吸をしているときよりもFIO2は低下することになりますが、それでも鼻から入った酸素は気管に流れ込むので、「全くO2を投与していないよりは多少マシ」とは言われています。

しかしながら、こちらも本来の使い方ではありません。鼻カニューラは鼻にする、が原則です。口に当てる(くわえてもらう)とFIO2は上がりますけれども、邪道というやつです。

じゃあ、口呼吸の人に「2LのO2」を流したい時は、どうするか。

そもそもどうして「2LのO2を流したい」のでしょうか。1Lでも3Lでもなくて2L。2Lの根拠です。2Lでないといけないのか。ドクターの指示が2L経鼻だから、というのはダメですよ。目的は2Lという数字ではないはず。そもそもの目的をハッキリさせれば道は啓けるはずです。

例えばFIO2を28%くらいにしたいから2Lで、ということであれば、口呼吸なんでマスクで確実にFIO2に出来る、ベンチュリーマスクを使います。

そこまで厳密に考えていなくて、何となく2L、気軽に経鼻で、なんて感じであれば、口呼吸だからちょっと多めに3L経鼻にして、SpO2がちゃんと上がってきているかどうか確認する、足りなければ4Lにする…そんな感じでしょう。


Q:酸素投与について、病棟ではSpO2が下がったとき(COPDなどではなく)、カニューラ→マスク→ベンチュリー→リザーバーの順で変更していますが、それで合っているのでしょうか。

A:流量が多く出来るのが、だいたいその順番ですから、それでよろしいかと思います。最近ではさらに、リザーバー→ネーザルハイフロー(ハイフローセラピー)という流れが普及しています。



さてさていよいよ、明日はメディカ出版セミナー@(社)兵庫県農業会館でございます。
https://www.medica.co.jp/seminar/detail/131
(リンク先には講義サンプル動画もあります)

改めてスライドを見ておりましたが、具体例が豊富になったので、よりご満足頂けるんじゃないかなーと自画自賛、でございます。ご参加の皆さん、お楽しみに。

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posted by 長尾大志 at 16:11 | Comment(0) | ナースのための呼吸器道場

2018年05月24日

書籍企画・「酸素にまつわるエトセトラ」の質問20・インスピロン(ネブライザー式酸素供給装置)2

Q:人工呼吸器からの抜管後、医師が「O2吹き流しで」と指示することがあります。そのときによって具体的に何を使うのかが違うのでベンチュリーやインスピロンなど具体的に何を使うのか聞くのですが、“吹き流し”の定義ってあるのでしょうか? どういうものをそう呼ぶのか教えていただきたいです。

A:ここでご質問にお答えする形で、酸素の「吹き流し」について考えてみましょう。その時にほとんど同時に使われる言葉として 「T ピース」という言葉があります。

これは図のように、例えば挿管している状態、あるいは気管切開をしている状態で、そのチューブの先に T の字をしたチューブというかアタッチメント(Tピース)をつける、そしてそこに酸素を流す。大抵それは人工呼吸器を外した後、それまで人工呼吸器で人工的に換気をしていたところに、その機械を外して酸素をただ流す、フルで自発呼吸の状態を吹き流しと呼んでいます。

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吸気時には、高流量で流れてくるFIO2が一定の混合気を吸い込み…

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呼気時に出た空気は、蛇管断端から出ます。蛇管断端を観察すると、出てくる湯気?蒸気?煙?みたいな呼気が見えますが、呼吸に従って量が増えたり減ったりします。吸気時には量が減り、呼気時には量が増えるのです。

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この湯気?は、常に増えたり減ったりしながら出続けなければなりません。吸気時に見えなくなるようなことはあってはなりません。吸気時に見えない=吸気側の流量が足りず、呼気側からも吸ってしまっている可能性があるからです。


Q:インスピロンを気切患者に使用する時の蛇管断端ですが、これの長さによって何か変わりますか。昔、長さが長いことでPEEPがかかるとか聞いたことがあるのですが……。
Q:インスピロンでTピースの排気側の蛇管が長すぎるといけないと聞いたことがあります。その理由は吸気を再吸入してしまうということにあるのでしょうか?また、適切な長さを教えてください。

A:T ピースで吹き流しをする時に、呼気側をどうしたらいいかを考えましょう。例えばチューブが完全にない、という状態ではどうなるか。息を吸うときには、吸気側から流れてきた混合気が体内に入ります。そもそもこの時も、吸気側から流れてくる混合気の流量(流速)が吸気流速を下回っていると、呼気側の口から外気を取り込んでしまってFIO2が低下し、混合気のFIO2を定める意味がなくなります。

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ですから吸気側の流速はとっても大事で、30L/分以上にする必要があります。それでも息を吸い込むときに呼気側も吸気側も等しく陰圧がかかる、つまり引っ張られることになりますから呼気側に通常蛇管を1節分(15cm、60mL程度)取り付けておいて、呼気側から大気が入らないようにします。

呼気側の蛇管が長いとPEEPがかかる。確かに相当長ければ管自体の抵抗がありますから、少し陽圧がかかるかもしれませんが、それを期待するようなことはありません。蛇管が長すぎると、吸気流速が低いときに吸気の再吸入につながりますから、蛇管は1節分、となっています。

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posted by 長尾大志 at 16:45 | Comment(0) | ナースのための呼吸器道場

2018年05月23日

書籍企画・「酸素にまつわるエトセトラ」の質問19・インスピロン(ネブライザー式酸素供給装置)1

Q:インスピロン=アクアサームですか?

A:アクアサームというのは商品名です。インスピロンも商品名(ブランド名)なんですけれども、原理はほぼ同じです。高流量を流す、かつ加温加湿ができるような酸素供給システムです。正式名称はネブライザー式酸素供給装置、といい、この名前の方がその本質をよく表していますね。


Q:インスピロンに加湿器は必ず必要ですか? 当院では加湿器は使っていないのですが、ないことで生じる問題はありますか?

A:インスピロンに加湿器を使われていないということですが、実際どうやって使われているのか、気になります。インスピロンというのは加湿器もセットで使うのが前提ですので、メーカーの想定していない使われ方になっているのではないでしょうか。

逆に加湿が必要ないのであれば、インスピロンを使う必要もないと思います。推測なんですが、使われている意図としては、ある程度高流量流したい、でも加湿はいらない、そこでインスピロンを使おう、ということなのかなとも思いますが、その場合であれば通常はベンチュリーマスクを使います。


Q:人工呼吸器抜管後の酸素選びで、インスピロンを使ったり鼻カニューラやマスクを使ったりしていて、どう判断するべき?

A:抜管後の酸素選びですね。これは使い分けているご本人に理由を尋ねないと分からないと思いますけれども、一つは痰がなかなか切れない、とかですね。とにかくインスピロンを使うのは加湿をしたいときです。そこまで加湿がいらないという状況で、酸素を投与するときには、普通の経鼻カニューラやマスクを使います。カニューラとマスクの使い分けは流量の差です。基本的には5 L /分以下であればカニューラです5 L/分 以上ならマスクというご理解でよいかと思います。


Q:インスピロンやベンチュリーは15L/minまでしか流せないが(FIO2 50%)、ハイフローセラピーは30L/min(FIO2 100%)で流せるのはなぜですか。

A:インスピロンやベンチュリーに使われている酸素の流量計は、古いといいますか精度が低いといいますか、高流量が流せません。それに対してハイフローセラピーに使う流量計は高精度で(その分高いんですけれども)、30L/分以上流せます。


Q:病棟でインスピロンを使用するときに「とにかくFIO2を保ちたいから酸素流量は減らしてもFIO2は下げないように」と言われたが、それは正しいのでしょうか。

A:「FIO2を保ちたいから酸素流量を減らしてもいい」というのは誤解です。基本のところで書きましたが、あくまでもインスピロンの使い方としては、FIO2に対して流す量が決まっているのです。FIO2を無理やり100%にしていても、流量が少ないとマスクの横から空気が入ってきてこちらの意図したFIO2になりません。


Q:腎臓が悪い患者さんで夜だけインスピロンを使っている人がいます(O2 6L、FIO2 35)。なぜ使っているのかわかりません。日中はO2 1L使用しています。

A:ちょっとわかりません…。夜だけインスピロン。夜に痰が切れにくくて困る、とかでしょうか。腎臓が悪ければインスピロンを使うとか、そういうことはありません。これは使っている方に直接意図を聞いていただいた方がいいと思います。


Q:私の職場(呼吸外科病棟)では肺がんで間質性肺炎を合併している場合、術後はインスピロンを使用する場合が多いです。理由としては、厳密なFIO2管理をするためでよいのでしょうか? 理由がいまいち理解できていないので、先生の意見をお聞きしたいです。

A:インスピロンを使用するのは、繰り返しになりますが、加湿をしたいというケースです。ご質問のケースで、肺癌の切除をする時に間質性肺炎を合併していると。間質性肺炎では拘束性障害が起こって VC が低下します。そうするとタイダルボリュームも減りますから、咳がしにくい、痰が喀出しにくい、ということにつながります。そういうケースで加湿をすることは多いかなと思います。もちろん間質性肺炎の術後は、酸素をたくさん必要とすることが多いですから、高流量を流したいということも理由のひとつであろうと思います。

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posted by 長尾大志 at 17:50 | Comment(0) | ナースのための呼吸器道場

2018年05月22日

書籍企画・「酸素にまつわるエトセトラ」の質問18・NPPV

Q:口呼吸してしまう人はNPPV適応となりますか?

A:口を開けてしまうと空気が口から大いに漏れてしまい、陽圧がかからなくなってしまうので、鼻マスクによるNPPV中には口を閉じておくことが推奨されます。顎まわりを締めて口を閉じるためのチン(顎)ストラップも用意されています。どうしても、という場合には口もおおってしまう鼻口マスク(フルフェイスマスク)や顔全体をおおうトータルフェイスマスクも用意されています。


Q:NPPVをマスクで使うことが多く、酸素が勢いよく送られてくるので患者さんが苦しくて外したがります。そんなときは鼻ネーザルにした方が楽ですか? マスクとネーザルを使用することで換気量などに違いはあるのですか?

A:NPPVは圧をかけて無理やり空気を押しこむ目的で使うものですから、当然患者さんは「圧される」「無理やり」という感覚になります。そこをうまく導入頂けるかどうかはやり方次第なところもありますが、ネーザルハイフロー(鼻ネーザル??)の方が押しこまれ感は少ないものです。

当然その分、圧はかかりませんし押しこむことは出来ませんので、換気量も変わってきます。NPPVの方がしっかり入り、換気量も確保出来るでしょう。


Q:心原性肺水腫(怒責による血圧上昇)の患者にNPPVが開始となりました。先輩ナースから、NPPVを装着することで毛細血管が広がり、血圧を下げる効果もある、と教わったのですが、PEEPがかかり肺胞が広がるからでしょうか?機序が分からないため教えていただきたいです。

A:NPPVは挿管人工呼吸と同じく陽圧換気ですから、胸腔内圧が上昇します。その分心臓や大血管が圧され、静脈環流の減少を来して血圧低下を来します。

血圧低下、ということで合併症的な扱いになることもありますが、心原性肺水腫の場合、静脈環流の減少=前負荷の軽減につながります。要は肺内に水が余った状態(うっ血)が、静脈環流を減らすことで軽減する、ということです。

また、心臓が収縮するにあたって、肺が陽圧であると心臓を圧すことになりますから、これは後負荷を軽減することになり、こちらの意味でも効果的です。

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posted by 長尾大志 at 18:24 | Comment(0) | ナースのための呼吸器道場

2018年05月21日

書籍企画・「酸素にまつわるエトセトラ」の質問17・リザーバーマスク

Q:病棟で誤嚥性肺炎の患者、リザーバーマスク10LでSpO2 70%に落ち、上がる気配のない患者に対し、先輩看護師がリザーバーマスクのバッグの中のエアーを送り込んでいました。この行為に何の効果がありますか?

A:リザーバーマスクのしくみは、こうなっています。

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流れてきた酸素はリザーバーバッグに溜まっています。で、息を吸うときには、

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そもそものチューブを流れてきた酸素に、リザーバーバッグ内の酸素が加算されて、吸気のFIO2が上がります。このとき、マスクについている一方弁のおかげで、流れてきた酸素メインで吸うことが出来ます。しかしながら!繰り返しになりますが吸気の流速は流れてくる酸素より圧倒的に早いので、バッグの分では補えません。で、マスクと顔の隙間から空気が入ってくることになります。

で、呼気はマスクの一方弁から出ていき、リザーバーバッグの方には一方弁で流れず、流れてきた酸素が溜まる、という繰り返しです。

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吸気の時にリザーバーマスクのバッグの中のエアーを送り込む、という行為は、吸気時に少しでも酸素を多く送り込んで、FIO2を上げようということなのですが、一時的には上がっても止めるとすぐに元に戻ります。ずっとは出来ませんからね…。


Q:自分の呼気はマスクから出ていくと思うのですが、それでも少しはCO2を吸ってしまう可能性があるためFIO2 100%ではないんですかね? リザーバーマスク15Lで高濃度酸素投与ってよくいいますが、実際100%ではないんですか?

15Lも酸素を流すと、いつもの数字よりずいぶん多いし、音はシューシューいうし、いかにも「たくさん流してるで、ドヤあ」、とばかりに「高濃度酸素」と言ってしまいますが、まあ、高濃度ではありますが、決して「高流量=吸気流速以上」ではありません。呼気じゃなくて、マスクの横から空気が入りますから、それでFIO2が低下するのです。

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posted by 長尾大志 at 18:11 | Comment(0) | ナースのための呼吸器道場

2018年05月20日

1日、胸部X線漬けの巻

今日は朝から1日、胸部X線漬け(漬ける方)でした。

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参加されていたのが開業医の先生方中心でしたので、どのように進めていくか若干手探りなところもありましたが、後ろの方からちょいちょい参加していただけたのでよかったです。進め方にはだいぶ自信がついてきました。

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富士山の見える天気の日にE席という…僥倖…。

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posted by 長尾大志 at 22:20 | Comment(0) | 活動報告

2018年05月18日

書籍企画・「酸素にまつわるエトセトラ」の質問16・ハイフローセラピー6

Q:自分の病院にはハイフローシステムがありません。挿管せずにSpO2を上げるとしたら、NPPV以外であればリザーバーかインスピロンの選択もありでしょうか? 呼吸状態にもよりますが……加湿が必要なくてもインスピロンにするのはありですか?

A:「挿管せずにFIO2を上げるとしたら、」ということでしょうか。NPPVを使わない、ということでしたら、おっしゃるとおりリザーバーかインスピロンの選択になるでしょう。通常インスピロンを使うのは、加湿が必要なときやネブライザーとしての使い方になり、そうでないときにリザーバーを使う、という理解でよろしいかと存じます。


Q:ハイフロー機器を60L 100%まで上げているが、目盛りが60Lまでいかないときがあります。MEさんには「患者さんの呼吸状態でこれ以上上がらない」と言われましたが、どのような状態にあるのか教えてください。

A:60L 100%…相当ですね。そこまで目一杯にすること、あまりないと思いますが…。器械にもよりますけれども、ブレンダーの問題や原理的な問題から、60Lまで上がらないことはあります。

「患者さんの呼吸状態で…」という意味ですが、頻呼吸かどうかで吸気流速が変わりますから、それのことをおっしゃったのでしょうか?器械を含めその状況がわかりませんので、これ以上は何とも申せませんが…。

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posted by 長尾大志 at 17:19 | Comment(0) | ナースのための呼吸器道場

2018年05月17日

書籍企画・「酸素にまつわるエトセトラ」の質問15・ハイフローセラピー5

Q:喘息の患者さんにハイフローとプロタノール持続吸入(インスピロン)の併用があり、ハイフローのダブル使いってあるのかナーと、疑問というか知識がないので教えていただけたら幸いです。ハイフローの流量は忘れましたが、インスピロンは10L 50%です。

A:この場合のインスピロンは、ネブライザー的な使い方なのかなあ、と推察します。少なくとも広く推奨されているやり方ではありませんが、喘息発作急性期で、
@著しい低酸素血症であり、FIO2を高く設定する必要がある⇒ネーザルハイフロー
Aインスピロンを使ってプロタノールレジスタードマーク(イソプロテレノール)持続吸入をさせたい
ということなのでしょう。

ネーザルハイフローがなかった時代、インスピロンで高濃度酸素(といっても成人の場合せいぜいFIO2は50%)+プロタノールレジスタードマーク持続吸入、というのはされていたようですが、ネーザルハイフローが登場して、それを併用することが推奨されるのかされないのか、決まりはないと思います。まあ、絶対ダメ、ということはないと思いますが…。

あ、ちなみに、小児の喘息発作の場合ですと、小児はTVが少ないので、インスピロンでFIO2が100%、とか、理論上はいけるわけです。ですから、インスピロン単独でプロタノールレジスタードマーク持続吸入、というのは酸素投与と同時に吸入も出来る、一石二鳥のステキな方法なわけです。

成人ではそうはいかず、FIO2が上がりませんので、ひと工夫必要なわけです。まあ、プロタノールレジスタードマーク持続吸入自体、ガイドラインでも成人には勧められていませんので、あまり行わないような気がしますが…。

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posted by 長尾大志 at 18:19 | Comment(0) | ナースのための呼吸器道場

2018年05月16日

書籍企画・「酸素にまつわるエトセトラ」の質問14・ハイフローセラピー4

Q:ハイフローセラピーは加湿するために水滴が出てしまいますが、蛇管にたまった水は加湿器の方に戻すのか、一旦蛇管を外して処理をするのか? 呼吸器と違ってウォータートラップがないので……。

A:そうですね。ウォータートラップがないので、蛇管にたまった水は患者さん側に行くか、加湿器に戻るかしかありません。普通の人工呼吸器の回路でしたらウォータートラップがあり、そこを外して水を捨てるようになっていますが、ハイフローセラピーではないことが多いようです。

感染などを考えると、加湿器に戻すのは、水滴での細菌繁殖などを考えるとやりたくない。そうなると回路の途中を外して捨てるか…。念のためメーカーさん(F&P)に「蛇管にたまった水はどうしたらいいですか?」確認しましたら、「加湿器に戻してください」とのことでした。まあ、外さないとしたらそっちしかないですよね…。

おそらくネーザルハイフローであれば、回路を通過する混合気は100%鼻腔を通るために、感染のリスクは少ない、ということなのでしょう。


Q:・ハイフローセラピー使用時、口呼吸はしていないのでしょうか?

A:口呼吸に関しては多くのご質問を頂いております。当然、酸素は鼻から入るわけですから、口呼吸する量が増えると理論よりはFIO2が低下しますし、PEEP効果も低減します。ですから、なるべく口を閉じておくよう勧められているとは思います。

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2018年05月15日

書籍企画・「酸素にまつわるエトセトラ」の質問13・ハイフローセラピー3

Q:ハイフローセラピーでFlowのみ(FIO2 21%)は、どれくらいの効果がありますか?

・ハイフローセラピーの使用ですが、心不全の人には適さないと聞きました。本当ですか?

A:ハイフローで、O2を付加せずに空気をそのままハイフローにする意味ですね。少なくとも酸素化という意味では、若干かかるPEEP以上の意味はないでしょう。また、加温加湿によって気道の湿潤に効果がある、とする意見もありますが、積極的に勧められるには至っていないようです。

繰り返しになりますが、PEEPという意味ではNPPVの方がずっと確実に効果的です。ハイフローのメリットとしては、NPPVほどマスクによる装着感なしに、高くて確実なFIO2を決めることが出来る、という位置づけでいいと思います。

また、心不全の人に適さないとは…??ちょっとおっしゃった方の意図されるところがわかりかねますが…。心不全の時にはPEEPをかけたいので、NPPVの方がいい、という意味でしょうか?逆に、PEEPがかかってしまうので、血行動態が不安定なときには適していないという意味でしょうか?いずれにしても、「適さない」ということではないと思いますが…。

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posted by 長尾大志 at 18:14 | Comment(0) | ナースのための呼吸器道場

2018年05月14日

書籍企画・「酸素にまつわるエトセトラ」の質問12・ハイフローセラピー2

Q:ハイフローセラピーが導入になり2年ぐらいです。心臓血管外科の術後で使用しています。使用上の管理で重要点があればご指導ください。

・ハイフローセラピーシステム使用中の患者の合併症や、注意して観察することを知りたい。

A:ハイフローシステム、といっても、酸素を投与する形態が異なるだけで、他の酸素投与法と本質的には同じことです。ですから、注意点などもおおよそ同じですが…。

ハイフローのメリット、の裏返しで、圧が多少かかってしまう。まあ、それほど高いPEEPがかかるわけではありませんが、血行動態が不安定、とか、血圧が低い、とかいう場合には、血圧の変化に注意しておきましょう。

それと、FIO2が100%近くになる、圧が高くなる、ということで、酸素毒性を考えに入れる必要がありそうです。

挿管人工呼吸管理だと一応の目安として、FIO2が60%以上になる時間をなるべく短く…24時間以内で…みたいなことがいわれたりもしています。

ローフローシステムによる酸素投与が主流の時はFIO2も圧も高くなりませんでしたので、ほとんどそういうことは考えなくても良かったのですが、おそらくハイフローシステムだと(まだ確たるエビデンスはありませんが…)FIO2もフローも上げすぎない方がいいでしょう。

具体的には、SpO2が100%になってしまうのではなく、93〜98%あたりになるよう調節するのがいいでしょう。フローは30-40L程度で、FIO2が狙い目に入るよう調節する感じになると思います。

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posted by 長尾大志 at 20:52 | Comment(0) | ナースのための呼吸器道場

2018年05月13日

第67回日本医学検査学会教育講演、と、公開講座で齋藤孝先生

今日は、第67回日本医学検査学会、教育講演Z生理にて、「呼吸器疾患の病態から検査まで」と題して講演をさせて頂きました。

割と基礎的なところではありますけれども、ひょっとすると、検査技師さんが普段意識されていないかもしれない、正常肺の生理と病的肺の変化についてお話しさせて頂きました。

ご司会を賜りました高谷先生、どうもありがとうございました。

また、今回お招き頂きました島田先生には、数々のお気遣いを頂きました。本当に、ありがとうございます。

IMG_20180513_130758.jpg

無事に終了したあとは、公開講演に齋藤孝先生が登壇なさる、ということで、滅多にないチャンス、とばかりに拝聴しました。タイトルは「人間関係を作るコミュニケーション力」。

ご講演の中で、「聞くだけじゃダメ。エビングハウスの忘却曲線通り、明日には忘れてるから、必ず今日中に、家に帰ったら家の人に話すように」とおっしゃっていました。これはアウトプットせよということだと考え、こちらでアウトプットを。しかしそのまま掲載は少し憚られますので、自分なりの解釈、これからこういう風に自分も授業などで活かしていこう、ということを交えて書いて参ります。

(以下、講演内容を改変引用)
・まずはそこにいる人全員を「参加させる」。ここにいろいろな手を使う。興味のなさそうな人に敢えて話しかける。笑いが足りなければ要求する。復唱させる。うなずかせる。身体を動かせる。驚かせる。相づちを打たせる。はーひーふーへーほー。

・コミュニケーションは、まず雑談力(意味のないこと、人間関係を温める)、次に伝達力(伝えたいことを伝える)、そして新しいことを生み出す、アイデアを考え出すフェーズがある。

・雑談フェーズでは相手の名前を何度も呼ぶ、相談を持ちかける。

・コミュニケーションの半分(以上)は、身体で行っている。言葉を伝達する前に関係性が出来て、その上で言葉を投げれば伝わる。

・伝わったかどうか、確認が重要。復習、復唱、内容を要約して語り合うワーク。

・グローバルな人材、は、英語なんかよりテンションが一番大事。ハイテンション、ノリがいい人が成功する。名言「無職だと不機嫌だが、不機嫌だとずっと無職のまま」。

・コミュニケーションには質問力も大事、コメント力を養うにはよく使う言葉を禁止する。「ヤバい」「美味しい」禁止とか。

・上機嫌は「作法」である。医者は患者さんの前では「上機嫌」であるべし。自分の気持ちをアゲるルーチンを用意しておき、患者さんの前に出る際にアゲていく。教師もまた然り。
(引用ここまで)

一般市民の皆さんもかなりの数、おられる中で、会場を巻き込む手腕、大いに参考になりました。そして伝えるというところの手法も。あと、これから書籍やTVでのネタになるような決めぜりふもありましたが、それは、参加者の特権ということで。

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posted by 長尾大志 at 22:16 | Comment(0) | 学会・研究会見聞録

2018年05月12日

伊東先生、ご推薦、ありがとうございます!

静岡県立静岡がんセンター 感染症内科の伊東直哉先生から、『Dr.長尾プロデュース 呼吸器腹落ちカンファレンス 呼吸の果てまでカンファQ!』のご感想を頂きました、というか、facebookで推薦して頂きました。この書籍に関しては、これまでにも私がああだこうだ申し上げておりますが、私が申し上げるよりももっと的確にご紹介を頂いている気がしますので、勝手に引用させて頂きます。伊東先生ご容赦を!

(引用ここから)
本書の主な対象は医学生と研修医で、日々のカンファレンスを乗り切るTIPSが満載です。

カンファレンスでディスカッションになるポイントは、日常臨床においても重要なポイントでもあるので、本書に書かれていることは日々の診療でもバリバリ活用できます(ま、そうではないカンファレンスも現実にはあったりしますが...本書のケースは違います!)。

おそらく、本書は長尾先生がローテーターに伝えたい情報が集約しているものと思います。現実的には、本書を読まずにこれだけの情報量を享受できる学生、研修医はさすがに稀...と思いますので、呼吸器ローテ前に読むとメチャ効率的と思います(あ、ローテしなくても!)。
長尾先生もそういった使い方を望んでいる...はず!笑

May the NAGAO be with you!
(引用ここまで)

最後のところなど、そのまま帯に使えますね!次作がもしあるようなら、是非伊東先生に帯を書いて頂きたいなー(笑 と思いました。いや実際、呼吸器で悩んでいる全国の学生さん、研修医の皆さんのおそばで教えて上げたい!っていう内容が満載で、まさにそこのところをうまく表現して頂いたなあと。ってことで、伊東先生、ありがとうございました!

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posted by 長尾大志 at 23:41 | Comment(0) | 日記

2018年05月11日

書籍企画・「酸素にまつわるエトセトラ」の質問11・ハイフローセラピー1

Q:ハイフローセラピーの設定基準を教えてください。

・ハイフローセラピー使用時の指示で、リットル数は固定でFIO2を上げ下げする指示なのはなぜですか。

・ハイフローセラピーでは、とにかく酸素をたくさん流すということは理解できました。しかし、実際FIO2は自由に設定可能である理由が理解できていません。もう一度教えていただけるとありがたいです。

A:ハイフローセラピーにもいくつかの器具がありまして、各々説明書に従って使って頂きたいのです。というのも器具によって方式が異なり、一概にこう使う、とはいえないからです。

スライド2.JPG

原理としては図の通りです。酸素が流れてくる配管と、空気が流れてくる配管を、一定の割合で混ぜ合わせて、FIO2と流量が定まった混合気をジャーッと流すわけです。でもこの「混ぜ合わせるやつ」がこんなに簡単ではない。コストの問題もあり、通常は…

スライド3.JPG

みたいな方式が多いです。混ぜ合わせるやつ(ブレンダー)で混ぜる割合、すなわちFIO2を決め、流量計でフロー(L)を決める、みたいな感じですね。

リットル数は空気の流速=フローで、これはあまり上げ下げしません。通常は30L/分を超えるように設定します。上げるといわゆるPEEP(効果)がかかりますが、上げすぎると不快に感じることがあります。

大事なのはFIO2で、これをキッチリ決めます。逆に、これは自由に決められるのです。患者さんの状態が良くなったら下げますし、悪くなったら上げます。通常はSpO2を確認しながら上げ下げ、ということになるでしょう。

フローとFIO2を混同するとわけがわからなくなりますから、しっかり確認してください。

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posted by 長尾大志 at 18:50 | Comment(0) | ナースのための呼吸器道場