2018年03月31日

今日は堀江教授の退任記念祝賀会でした

しかし遅くなってしまったので詳細は明日(今日)に回します!

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posted by 長尾大志 at 23:59 | Comment(0) | 日記

2018年03月30日

看護師さん向け書籍企画・「低酸素」のすべて25・酸素の投与法5・インスピロンについて

インスピロンも古くからあるハイフローシステムですが、今でも誤解されて使われているケースをよく見かけます。

基本的にはベンチュリーマスクと同じで、「流れてきた酸素に一定の割合の空気を混ぜることでハイフローを作る」システムです。

ベンチュリーマスクもそうですが、元々、昔ながらのローフローシステムからやってくる、せいぜい12L/分とかの流量である酸素を、ジェット化して空気を混ぜてハイフローにするシステムなのです。

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なので、ハイフローで流れてくる混合気のFIO2は、せいぜい50%にしかならない、というところに注意が必要です。ベンチュリーマスクではアタッチメントに(O2 ○L、FIO2 ○%)と書いてあって、最大でも50%までのものしかありません。ですから間違えることはないと思うのですが…。

インスピロンだと、目盛りに「100%」なんて書いてあるんですよね…。

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posted by 長尾大志 at 19:19 | Comment(0) | ナースのための呼吸器道場

2018年03月29日

看護師さん向け書籍企画・「低酸素」のすべて24・酸素の投与法4・ベンチュリーマスク詳しく

もうちょっと詳しく書きますと…酸素が流れてきて、アタッチメントを通過するときに、経路が急に狭くなります。経路が狭くなると流れが速くなりますので、勢いよくプシューっと酸素が口から飛び出し、流速が上がります。

そこへ、横の開口部から空気が入ってきます。ジェットみたいな速い流れがあると、周りの空気はそこに吸い寄せられる性質があるのです。その性質で、周りの空気を引っぱりこむわけですね。

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この、酸素の出てくる孔の径と、横の開口部の大きさが決まっていて、流す酸素の流量も決めると、酸素と周りの空気の混じる割合も決まり、混じった混合気の流量も決まってしまうのです。つまり30L/分以上の流量になり、FIO2も決まる、ということになります。ですからアタッチメントごとにちゃ〜んと決められた酸素流量を守らなくてはなりません。

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posted by 長尾大志 at 19:28 | Comment(0) | ナースのための呼吸器道場

2018年03月28日

看護師さん向け書籍企画・「低酸素」のすべて23・酸素の投与法3・ハイフローシステム・ベンチュリーマスク

ハイフローシステムには、昔から使われているベンチュリーマスク、インスピロン、それから最近使われるようになったネーザルハイフローシステム、などがあります。

ベンチュリーマスクは簡単な仕組みですが、FIO2をきっちり決めることができます。

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図のアタッチメントを交換することで、酸素と空気の混ざる割合が変わり、FIO2を変えることができます。

アタッチメントより患者側では、30L/分以上のハイフローで流れますから、吸気の流量を流れてくる混合気でまかなうことができます。ですからそこを流れてくる酸素の割合が、吸気のFIO2になるのです。

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posted by 長尾大志 at 21:23 | Comment(0) | ナースのための呼吸器道場

2018年03月27日

看護師さん向け書籍企画・「低酸素」のすべて22・酸素の投与法2・ローフローシステム

酸素投与といえば、すぐに思いつくのが経鼻カニューレだと思います。経鼻カニューレは鼻につけたチューブから酸素を1分間に1Lとか2Lとか流すものですが、それ以外にシンプルマスク(鼻と口を覆うようなマスク)から酸素を流す方法もあります。

もっとたくさん酸素を流したい場合にはリザーバーマスク(マスクの手前に袋のような酸素を貯める場所がくっついたシステム)を使うことが多いでしょう。リザーバーマスクの場合は、1分間に10Lとか12 L とか結構たくさんの酸素を流しますよね。

例えば1分間に1L酸素を流すと、1秒間には1L÷60秒=16.7mLの酸素が流れてくることになります。

ところで人の一回換気量(安静換気で1回息を吸うときに吸い込む空気の量)とはどのくらいでしょうか。だいたい体重✕10(mL)、体重が50 kg の人であれば500mL程度といわれています。

安静時の吸気に要する時間が大体1秒程度とすると、人はこの500mLを1秒間で吸いこむことになります。

つまり人の吸気は秒速500mL 、先ほど申し上げた通り1分間に1Lの酸素というのは1秒間あたり16.7mLになります。これは一回換気量500mLのうち極めて少量で、残りは鼻や口の周りの空気を吸い込んでいるのです。

例え1分間に12 Lの酸素をシューシュー流したとしても1秒間に換算すると12÷60で200mLにしかなりません。ということは後の300mLは周りの空気を吸い込んでいることになります。

これまでのシステムでは壁の配管から流れてくる酸素の流量計は最高でも1分間に15L、1秒間にすると250mLしか流れませんでした。この流量では人間の1回吸気量の半分程度しかまかなえません。こういう、1回吸気量に満たない量しか供給できないシステムをローフローシステムと呼んでいます。

1秒間に500mL以上流そうとすると、1分間に換算すると30L以上となります。これ以上の流量を流すと、1回吸気量がまかなえますので、そういうシステムをハイフローシステム、といいます。

ローフローシステムでは、FIO2はこちらの意図した通りにはなりません。というのは息を吸い込むときに、流れてきた酸素と周りの空気とがどのくらいの割合で混合されるかが決まっていないからです。

例えば呼吸回数が少なくなると、息を吐いてから次に吸い込むまでの間に、解剖学的リザーバーと呼ばれる鼻腔(50mL程度の容量あり)に酸素がたまります。次の吸気でその酸素を一緒に吸い込みますので、FIO2は少し上昇します。

逆に頻呼吸の場合、息を吐いてから次に吸い込むまでにほとんど時間がありませんから、FIO2は低下します。通常は酸素が欲しい時ほど頻呼吸になりますが、皮肉なことに頻呼吸になるほどFIO2が低下するのです。

逆にCO2ナルコーシスの時のように、酸素が多くなりすぎるとやばいですよ、という時ほど呼吸がゆっくりになってFIO2が上昇してしまいますので、注意が必要です。

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posted by 長尾大志 at 20:43 | Comment(0) | ナースのための呼吸器道場

2018年03月26日

看護師さん向け書籍企画・「低酸素」のすべて20・低酸素のアセスメント法4・低酸素の度合いはいかほどか?P/F比

低酸素だ!大変だ!で、どのくらい大変なの??SaO2は?PaO2は?ところでSaO2の見かた、PaO2との関係は?

SaO2は酸素飽和度ですから0%から100%の間をとり、100%が満点です。静脈血でもある程度はヘモグロビンが酸素とくっついてますので、SaO2が60〜70%程度あるわけです。

PaO2とSaO2の間にはちゃんと決まった関係があって、それを表したグラフが酸素解離曲線と呼ばれています。ご覧になったことがある方も多いと思いますが、ちょっとクセのある形をしています。

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これ自体を覚えるのは大変なんで大体の代表的な SP O2とPaO2の対照表というのがあってこんな感じです
PaO2 Torr 80 60 55 50 40
SaO2 %  95 90 88 80 75

正常ではSaO2 95%(PaO2 80Torr以上)は保たれているものです。SaO2 90%(PaO2 60Torr)を下回ると、組織に十分酸素が行きわたらず生命の危険を生じるので呼吸不全と呼ばれます。

この解離曲線にも合理的な理由があって、酸素のたくさんある(つまりPaO2の高いところ)、それは肺ですね。肺では酸素が飽和しやすい、つまりくっつきやすい。酸素を積み込みやすいわけです。で、多少肺が傷んでPaO2が低下しても酸素のくっつきやすさというのがそう変わらない、大勢に影響がないということになります。

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一方、末梢の組織ではヘモグロビンからO2が外れやすい方がいい。酸素が少ない環境ではヘモグロビンと酸素はくっつきにくい方がいいってことですね。酸素解離曲線が急降下しているので、ちょっと酸素の分圧が減ってもヘモグロビンからじゃんじゃん酸素が離れて組織に移行するということになります。


ついでに酸素解離曲線の右方シフトについて簡単に説明します。これはボーア(Bohr)効果とも言われています。この曲線自体が右に動くということは、同じPaO2でもSaO2が低い、ヘモグロビンがより酸素を離しやすいということを意味します。水素イオン濃度や PaCO2、温度、それから赤血球内の2.3-DPG の濃度が何れも上昇すると右方シフトするのです。

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これは何れも、末梢の組織(筋肉など)において、ヘモグロビンがより酸素を離しやすいようなメカニズムになっています。

筋肉では、より多くの二酸化炭素が産生されていますし、その結果pHはより低い(酸性=水素イオン濃度が多い)、それから筋肉ではより体温・温度が高いわけです。2.3-DPG の赤血球内濃度は慢性の低酸素状態で上昇しますのでこれもまた同じメカニズムということになります。


さて、SaO2やPaO2を見ることで、その時の「酸素飽和度」「酸素分圧」はわかりますが、果たしてそれだけで正味の評価になるのでしょうか?

例えば、救急車に乗ったり医療機関に到着したりすると、低酸素血症の患者さんには当然酸素投与がなされます。O2を吸っていない、室内気の患者さんと、O2を12L、リザーバーマスクで吸っている患者さんと、挿管下人工呼吸で、FIO2が100%の患者さんとは、同じSaO2であっても話がずいぶん違います。

酸素をたくさん吸入すればSaO2やPaO2は当然上昇するわけで、今実際どの程度の酸素吸入をしているかということを勘定に入れて SaO2やPaO2を評価する指標が必要になります。そのためにP/F 比を計算するのです。

これは簡単な計算で、PaO2をFIO2で割ったものになります。

P/F 比=PaO2÷FIO2

ただし、この計算をするためにはFIO2が正確である必要があります。つまり酸素流量の少ないローフローシステムだと、FIO2は正確でないので P/F比は計算できません。

通常は挿管人工呼吸管理、またはネーザルハイフローなどのハイフローシステムによって酸素が供給されているときに限ります。

例えばFIO2が50%でPaO2が100Torrのとき、PF 比は100÷50で200になります。ここでFIO2を70%に上げてPaO2を測定したら140でした。さて、肺はよくなっているでしょうか…??

PaO2だけ見ると、一見よくなったように見えますが、P/F比を確認してみましょう。

P/F比=140÷70=200

…同じですね。

このように、P/F比を計算すれば「本質的には」状態は変わっていない、ということがわかるわけです。

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posted by 長尾大志 at 19:56 | Comment(2) | ナースのための呼吸器道場

2018年03月25日

M君ご結婚おめでとう

高校の同級生M君とは、部活が同じで旅行にも行った仲。高校卒業以来、あちらは文系、東京、こちらは理系、京都、ということで接点がなかったわけですが、Facebookという文明の利器、それに他の同級生のおかげで、このたび32年?ぶりの再会となりました。

いつも仕事で来るときはシブヤには来ないので、今回初シブヤ。たぶん。新鮮でした〜。

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あまりこちらには詳しいことはのせませんが、同級生が他にも数名。皆さん偉くなっておられる!

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いわゆる「業界」の方も多数参加され、いろいろなお話を伺っていると、滋賀の田舎者の私なんぞは気後れしてしまいます。いやあ東京は刺激的だあ。

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帰路には、お久しぶりの富士山が、お姿を見せてくださいました。ありがたやでございます。

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とにもかくにもM君、ご結婚おめでとう!このような機会を与えてもらって感謝です。また、声かけをしてくれたO君、いやO教授、本当にありがとう!今後ともよろしく!

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posted by 長尾大志 at 19:29 | Comment(0) | 日記

2018年03月24日

プライベートで東京、久しぶり〜…ではなかった。

今日は、旧い友人、高校の同級生が結婚する、ということで、東京に来ております。
プライベートで東京に来るのは久しぶり!と思ったら、つい数日前に来てました。\(^_^)/
相変わらずスマホではうまく投稿できないので、この辺で失礼致します。

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posted by 長尾大志 at 22:24 | Comment(0) | 日記

2018年03月23日

看護師さん向け書籍企画・「低酸素」のすべて19・低酸素のアセスメント法3・肺炎以外のミスマッチ・シャント・拡散障害

肺炎以外にも多くの肺疾患で、肺胞の換気のところが障害を受けてミスマッチになります。COPD、心不全(肺水腫)、気胸、無気肺、胸水なんかでもそうですね。

これらの疾患で見られる所見としては、機序によって大きく2つあります。1つは病変部の換気が減る⇒呼吸音が減弱するわけで、気胸や無気肺、胸水のように普通は片方で起こる疾患では、片側の呼吸音が減弱します。そこで聴診では、呼吸音の左右差がないか、耳を澄ませて聴いて頂きたい。

COPDでは通常両側の肺胞が破壊されていますから、両側で呼吸音が減弱します。

もう1つの機序は、肺炎同様、気道にあふれ出した浸出液・分泌物によって生じる湿性ラ音(水泡音)です。心不全や肺水腫は通常両側に生じますので、湿性ラ音も両側で聴取します。

X 線写真でも肺炎同様、片側が白くなることが多いです。特に無気肺や胸水の時によく見られます。COPDでは、過膨張となり肺が大きく、横隔膜が平坦に見えることが多いです。


血流側の問題によるミスマッチの代表は肺血栓塞栓症ですが、こちらは身体診察所見に特徴的なものはあまりありません。ただ下肢の静脈瘤は重要な所見ですから、下肢の特に片側の浮腫、それから深部静脈の圧痛には注意しましょう。

それから血栓を起こしやすくなるような状況、すなわち長期臥床、手術、過去の肺塞栓の既往や癌がある、などがあると積極的に疑う根拠になりますので、こういった病歴を聴き取ることも大事です。

シャントでは、先に挙げた肺動静脈瘻ではあまり特徴的な所見はありませんが、先天性心疾患では聴診で心雑音が聞こえたりして、シャントの存在に気づくことがあります。


拡散障害を引き起こす代表的な疾患である間質性肺炎に特徴的な聴診所見は捻髪音です。水泡音との違いは、聞き慣れないと若干難しいですが、吸気の後半、終末にかけてだんだん大きくなる、細かい「パチパチパチ…」という音です。

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posted by 長尾大志 at 19:48 | Comment(0) | ナースのための呼吸器道場

2018年03月22日

看護師さん向け書籍企画・「低酸素」のすべて18・低酸素のアセスメント法2・低酸素の原因別所見の特徴

低酸素の原因がわからない時に見るべき所見は、まず呼吸数。呼吸数が正常〜むしろ多い、すなわち低換気でないなら、次は換気血流ミスマッチを起こす疾患かどうかを確認しましょう。見るべき所見は聴診、それから X 線写真です。

換気血流ミスマッチを起こす代表的な疾患は、やはり肺胞領域の障害、肺炎です。感染によって肺胞内に浸出液が充満し、肺胞の換気がなくなるけれども血流が残っている=ミスマッチ、ということで低酸素になります。

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肺胞内に浸出液が充満した状態では、その側の呼吸音が減弱し、聴こえにくくなります。また、肺炎では浸出液があふれ出し、痰となって喀出されますから、その痰が気道で引っかかって湿性ラ音(水泡音:コースクラックル)が聴取されたりもします。

肺炎症例の胸部X線写真を見ると、多くは片側の肺が白くなって見えます。これは元々空気の多かった肺胞領域に水が浸出したことによって起こる変化です。

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posted by 長尾大志 at 19:20 | Comment(0) | ナースのための呼吸器道場

2018年03月21日

夏休みが終わりました。

長らく夏休みを頂いておりましたが、先ほど帰って参りました。

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お上りさん旅行でございます。

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うちの子はのんびりと滋賀育ちですので、東京の刺激は強かった模様。

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パンケーキも食べました。まあ滋賀にもありますが…。

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夢の国にも行って参りました。くたびれましたが、子どもたちは以前より成長していて、いろいろと頼りになる場面もありました。ない場面も多かったのですが…。

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posted by 長尾大志 at 23:19 | Comment(0) | 子育て日記

2018年03月17日

ベストティーチャーの作り方

1980年代後半、 F 1のマクラーレンホンダチームは無敵の強さを誇っていました。特にアイルトン・セナとアラン・プロストを擁した1988年には、16戦中15勝するというほとんど無敵の状態でした。

しかし1989年ターボエンジンの禁止などルール改正が行われ、以降ホンダの強さは陰りが見られるようになりました。

冬期オリンピックのスキー競技に、ノルディック複合という競技があります。日本は1992年アルベールビル、1994年リレハンメルの両五輪で団体金メダルに輝きましたが、なかでも荻原健司さんは、W杯で1992年から3季連続総合王者となり、長野五輪でもメダルを期待されていました。当時は前半のジャンプで大量にリードして、後半のクロスカントリーで逃げ切るという必勝パターンがあり、ワクワクして見ていたのを覚えています。しかしながら、1998年の長野五輪を前に、ジャンプの得点が減るというルール改正が施行されて、長野五輪では日本チームは奮いませんでした。

同じく1998年長野オリンピックでのジャンプ競技では、覚えておられる方も多いかもしれませんが日本勢が金2個(ラージヒル個人、ラージヒル団体)、銀1個(ノーマルヒル個人)、銅1個(ラージヒル個人)を獲得しました。特に団体は大逆転があり、私もTVの前で大興奮しました。

しかしその後、スキー板の長さのルールが変更され、その後日本人の活躍は少なくなってしまいます。小柄な選手が多い日本人に不利なルール改正といわれたりもしました。


翻って、先日、滋賀医科大学ベストティーチャー賞の受賞者が発表されましたが、私の名前はそこにはありませんでした。

もちろん今年、私以上にベストな教員がいた、ということでしたら素晴らしいことなのですが、伺ってみるとやはり最高点は例年通り私だったらしいのですが、「いつも長尾に賞を与えるのはいかがなものか」という声が少なからずあったということで、受賞ならずとなりました。

本来ベストティーチャー賞、この賞が設立された目的があるとしたら、教員が皆、よりよい教育を提供すべく努力する、その努力に対して与えられるべきもので、持ち回りで与えられるということに価値があるようには思えないのですが…。そういう風に「機会均等に」授与するべきもの、という感覚なのでしょうか。

イヤ別に賞品がほしいから言っているのではないのですけどね…。なんか、頑張っていることが、ルール改正によって「なかったことにされている」のが残念と申しますか。


…と、こんなことを書いておいてなんなんですが、今日からしばらく夏休みを頂きますので、3月21日まで更新が滞ることになります。こんなに滞ることは久しぶり(初?)ですかね…。ちょっといろいろ立て込んでおり、気分的に張り詰めていたので、しばし充電してまたしっかり更新していきたいと思います。お仕事お待たせしている皆様、申し訳ありませんがしばしお時間を頂けましたら幸いです。

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posted by 長尾大志 at 00:14 | Comment(2) | 日記

2018年03月16日

看護師さん向け書籍企画・「低酸素」のすべて18・低酸素のアセスメント法1

SpO2が低い、低酸素だ、となったときに何を見るかというと、まず呼吸数です。低酸素になると、それを補おうと呼吸数が増えます。新鮮な空気を少しでもたくさん肺胞に取り込むためですね。効率良く酸素を運ぶために心拍数も増え、同じ時間でたくさんのヘモグロビンが組織に流れ込むようにします。

通常は、呼吸数と心拍数の関係は
呼吸数✕5≒心拍数
で、その関係性よりも呼吸数が多い時は肺の問題、心拍数が多い時は心臓の問題と言われています。

逆に、肺に問題がないのに呼吸数が多いようなケースは、いわゆる過換気症候群、心因性の過換気とか、敗血症で乳酸アシドーシスになって、それを代償するために呼吸数を増やして呼吸性アルカローシスとなる場合、とかを知っておきましょう。

呼吸数が増えていれば肺の問題(ミスマッチ、シャント、拡散障害のいずれか)で低酸素になっているのだろう、呼吸数が少なければ換気が少ない、つまり肺胞低換気で低酸素になっているだろうということが分かります。


一方二酸化炭素についてはどうかというと、二酸化炭素は酸素よりもずっと拡散の効率がよくて(酸素の10〜20倍といわれています)、肺の疾患でミスマッチや拡散障害のようなことが起こっても、呼吸数(換気量)が増えればそれでどんどん正常な肺胞から排出され、あまり貯留するということはありません。つまり二酸化炭素は換気量に依存してコントロールされているのです。

ですから低換気になりますと、低酸素に加えて二酸化炭素貯留が起こります。

二酸化炭素が貯留すると、傾眠傾向、四肢の浮腫、発汗や手指の振戦といった徴候が見られます。呼吸数が少ないときにはこういった徴候に注意しましょう。

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posted by 長尾大志 at 18:21 | Comment(0) | ナースのための呼吸器道場

2018年03月15日

看護師さん向け書籍企画・「低酸素」のすべて17・肺胞低換気

肺胞に出たり入ったりする空気の量を換気量といいますが、この換気量が減ってしまう状態を肺胞低換気といいます。

例えば呼吸数が減ったり、あるいは1回換気量が減ったり、こういうことで分時換気量(=1回換気量✕呼吸数:1分間にどれだけ肺胞を出たり入ったりするかの指標)が低下する。

換気量が減ってしまうと、肺胞で酸素が消費されても、なかなか次の酸素?がやって来ない、供給されない。それで当然血中に行く酸素が減る、結果低酸素血症になってしまうわけです。

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ですから純粋な肺胞低換気では換気も血流も保たれていて、拡散障害もないことが多い。肺の疾患、というよりもむしろ換気を司る中枢の疾患であったり、呼吸筋が侵される神経筋疾患であったりの方が、肺胞低換気の原因としては典型的、といえるかもしれません。

肺の疾患で肺胞低換気を来すもの、といえば、COPDなどの慢性閉塞性疾患で、CO2ナルコーシスのようになる、くらいしかないですね。

以上挙げました、

  • 換気血流ミスマッチ

  • シャント

  • 拡散障害

  • 肺胞低換気


これら4つが、低酸素血症を引き起こすメカニズムです。

で、皆さんには是非、低酸素を見た時にこの4つのメカニズムのどれにあたるのかということを、きちんとアセスメントできるようになっていただきたいわけです。

つまり、換気血流ミスマッチなのか、シャントなのか、拡散障害なのか、肺胞低換気なのか、これを観察や診察である程度評価出来るようになっていただきたいのです。


まずSpO2が低い、低酸素だ、となったときにどこを見るかということ。明日まで考えてみてください。

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posted by 長尾大志 at 18:45 | Comment(0) | ナースのための呼吸器道場

2018年03月14日

看護師さん向け書籍企画・「低酸素」のすべて16・拡散障害

他に、例えば無気肺みたいに肺胞がぺちゃんこになって完全に虚脱してしまうような状況、それから肺水腫みたいにそのエリアが完全に水浸しになってしまう状況、そんな風になるとそこのエリアはシャントと似た、素通り感のある状況になりますので、そういう状況もシャントに含める、ということもあります。

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肺胞の中に入った酸素が毛細血管に移動する現象、これを拡散といいますが、この拡散が障害された状態を拡散障害といいます。

換気と血流はどちらも障害されていませんので定義としてミスマッチではありませんが、実際の症例ではミスマッチと拡散障害はしばしば共存しています。

メカニズムとしては肺胞上皮や間質(肺胞の壁)に炎症や浮腫が起こって分厚くなり、換気も血流もあるのに酸素が肺胞の壁を通り抜けて血管内に入るのが妨げられる、というものです。代表的な疾患としては間質性肺炎や肺水腫が挙げられます。

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拡散障害になると、肺胞の壁を酸素が通り抜けるのに時間がかかります。それこそ、赤血球が肺胞と接触している、0.75秒ギリギリにまでなるのです。そうなると、酸素の受け渡しが間に合わなくなって、ヘモグロビンが受け取れなくなる〜低酸素血症、となるのです。

特にこの現象は労作時、心拍数が上昇する=血流が早くなる、と顕著になり、安静時なんとかギリギリ酸素が保たれていた患者さんでも、労作時にいきなり低酸素になる、ということが経験されるのです。

また 肺胞自体が 周囲の毛細血管とともになくなってしまう COPD などでも吸入した酸素が結果的に動脈に入っていく効率が減り見かけ上を拡散障害となりますすなわち肺胞の数表面積が拡散能に関わることが知られています

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posted by 長尾大志 at 20:49 | Comment(0) | ナースのための呼吸器道場

2018年03月13日

看護師さん向け書籍企画・「低酸素」のすべて15・他のシャントを起こす疾患・VSD

その孔を通って、血液が流れ込みます。
どちらからどちらへ流れるでしょうか?


左室?右室??


これは、圧倒的に圧力の高い左室から右室へ流れ込むのですね。左室圧が収縮期で100〜140mmHg、右室圧は15~30mmHgですから、圧倒的に圧力の差があります。

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左室からドバッと血液が流れ込むと、右室〜肺動脈の圧が上がります。血圧が上がると、心室の壁や血管の壁が厚くなってきて、さらに右心系の血圧が上がります。

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やがて左心系と右心系の圧が同じになり、右⇒左シャントとなります。この状態をEisenmenger化、といいます。こうなると、左心系にある、折角肺で酸素を受け取った動脈血に、右心系の静脈血が「シャント(肺を経ずに短絡)」してきて、低酸素になるのです。

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2018年03月12日

看護師さん向け書籍企画・「低酸素」のすべて14・他のシャントを起こす疾患

肺以外に、心血管の走行異常などでシャント現象が起こることもあります。わかりやすいのが心室中隔欠損(VSD)からEisenmenger(アイゼンメンジャー)化した症例でしょう。

通常の心臓周りの循環は、こうなっています。

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VSDになると、心室中隔に孔があきます。

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posted by 長尾大志 at 18:54 | Comment(0) | ナースのための呼吸器道場

2018年03月11日

松本協立病院さんでMatsumoto ALPS Clinical Seminar

ということで昨日は、松本協立病院さんでMatsumoto ALPS Clinical Seminarが開催され、講師を務めさせていただきました。

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松本駅目の前、最高のロケーションにある、ステキな病院でした。

ALPSは、アルプスと「Active Learning Peers in Shinshu university」をかけた略称だそう。ちなみにアルプスもきれいに見えました。

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でALPSは、信州大学の学生さんたちによる勉強チームで、今回松本協立病院が協賛されてこの企画がスタートしました。

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私が胸部X線写真読影のお話をさせていただいてから、マツケン先生によるマツケンカンファ。安定の面白さでした。客いじりのワザ、取り入れたい。

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獨協医科大学の原田侑典先生、初めてお目にかかりましたが、イヤスゴイ先生です。獨協医科大学といえば志水太郎先生ですが、まだまだこんな方がおられるとは、獨協恐るべしです。自分の来し方を顧みるような、「学び方」のお話でした。

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終了後懇親会にも参加しました。そこでサプライズ!なんと、京大の同級生と、25年ぶりの再会!!松本共立病院におられる先生でした。懐かしい会話、25年ぶり?に聞く名前など、タイムスリップしたような不思議な感覚でした。

もちろんおいしいお料理の数々もありましたが、驚いたのはその場でも大クイズ大会(たぶん普通の?初期研修医でも難しい)が開催されたこと。とことん貪欲な学生さん、研修医の皆さんに感服しました。

マツケン先生、原田先生、そして松本共立病院の上島先生には、夜遅くまでいろいろとお話もさせていただき、大変刺激的な1日でした。まだまだがんばらないと!皆さん、本当にありがとうございました。今後ともよろしくお願い申し上げます。

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今日は帰りにこちらへ。インスタ映えのするお菓子を購入致しました。なかなかお味もよく、ウチでも好評でした〜。また松本に伺うのを楽しみにしています。

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posted by 長尾大志 at 18:25 | Comment(0) | 活動報告

2018年03月10日

松本協立病院さんでMACSセミナー

今日は1日松本協立病院さんでMatsumoto ALPS Clinical Seminarに参加してきました。いや〜刺激的な会でした。もうこんな時間なので、明日振り返りたいと思います。

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posted by 長尾大志 at 23:58 | Comment(0) | 日記

2018年03月09日

看護師さん向け書籍企画・「低酸素」のすべて13・シャントを起こす疾患の代表・肺動静脈瘻

肺動静脈瘻、実際の症例はこんな感じです。

スライド21.JPG

肺の端っこには毛細血管(CTでも、見えないくらい細い)しかないはずなのに、上図では肺の端っこに、ちょっととぐろを巻いているような、しっかりした血管が見えますね。いわゆる血管奇形の一種です。

健常時、肺の血流は肺胞周囲の、混雑している毛細血管を通ってガス交換をしておりますが…。

スライド22.JPG

肺動脈と肺静脈を直結するような血管が出来ますと…。

スライド23.JPG

その血管を通る血液は静脈血のまま、酸素を受け取ることなく肺静脈に流れ込んでしまいます。

スライド24.JPG

先だっての図で書くと、このようになって、まあ一種の換気血流ミスマッチですよね。全く換気のない「新血管」の部分があることで、低酸素血症になるというわけです。

スライド25.JPG

シャントは換気血流ミスマッチに含まれる考え方ですが、特に「バイパス」「近道」「短絡」している経路がある場合にシャントと呼ぶ、と理解してください。

ナースのための呼吸器道場

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posted by 長尾大志 at 18:06 | Comment(0) | ナースのための呼吸器道場